看護師を始めて10年目ともなると、管理職として新人教育などの仕事も増えてきます。世の中には、10年以上看護師をしながらも、転職や辞職を選ぶ方も。その理由とは?ベテラン看護師ならではの悩みや、転職・開業事情などリサーチしました。
新人の管理が本当に大変
靴のかかとは踏まない。ポケットに手を入れて人の話は聞かない。お茶飲みながら歩かない。と朝1から始まりました。ここは小学校か。(中略)休みの希望は絶対通してもらわないと困ります。(希望だからね・・・。こっちも困ります)と主張はするけど、レポートや勉強会の資料、研究などを頼むと、「出来ません。もっとっほかの人がやるべきです」「忙しいし、私本読むの嫌いなです」と・・・。(中略)でも人がいないから辞められると困るので、きつくは言えない。不思議ちゃんが多くて、お手上げでした。たまに10年に1人の逸材の新人はいましたがね。疲れました。管理は2度とごめんです。
51歳になっても一日の半分以上病院にいる生活
看護師長、51歳です。経営中心の上からの締め付けとスタッフの不満を毎日聞きながら、もう疲れました。医師の協力もなく、業務がオーバーなスタッフの気持ちは痛いほど良くわかります。また経営を何とかしないことには病院が成り立たない事もよくわかります。一生懸命頑張らなくっちゃと、毎日、12時間以上病院に居続ける日々が続いています。楽になってもいいでしょうか?今から残りの人生、ケアマネージャーとしてもう一度チャレンジしたいとも思います。
第二の人生は自分のために使いたい
今年50歳になる病棟看護師ですが、定年まであと10年。子供の手も離れるこの年代で、今後どうしたらよいか、やはり迷いがあります。在宅医療には興味があるものの、訪問看護としてではなく。規制のない中での緩和ケア的なサロン開業はできないものかと…自分の尊敬している師長だった方も、息子さんが結婚したのを機に、「やりたい」といつも言っていた訪問看護の道を進んでいきました。後の人生は、自分のために使って良いのではないかと思います。
『医療労働』看護職員の労働実態調査によると、10年以上続けている看護師が仕事を辞めたいと思う理由として、次のような声がありました。
10年目で管理職ともなると、通常業務以外にも、新人教育やシフト作成などの仕事が増え、ストレスが増大するケースも。歳を重ねれば、昼夜のシフト勤務も、体力的にきつくなりますね。自分が思うような働き方ができず、転職を考えるベテランナースは少なくありません。
※参照元:『医療労働』看護職員の労働実態調査「報告書」P27(http://irouren.or.jp/research/労働実態調査.pdf)
ナースの転職先には、ケアマネージャー、リンパ療法士、介護士、保育士なども人気があります。病院にこだわらなくても、培ったスキルを活かせる場はたくさんあるのです。適職診断で、自分に合った働き方を探してみてはいかがでしょう。