いわゆる「保健の先生」である養護教諭。人気の高い職種で、倍率は7~8倍ともいわれています。校内でのケガや病気の応急手当から学校の衛生管理、健康診断、心の病気への対応と、その仕事は多岐にわたっています。
養護教諭は、生徒の健康管理と保健指導を行う仕事。校内でケガをしたり、病気なった子ども達の対応をはじめ、健康診断の準備、健康調査、ケガや病気の予防指導などを行います。このほか、薬品の管理や、校内の水質検査や空気検査などの衛生管理、虫歯予防のための歯の磨き方、風邪予防のための手洗いやうがいの指導をすることも。
ケガや病気のほか、心の病気への対応も養護教諭の役割。学校に来ても教室に入ることができず、保健室で学習をする「保健室登校」の子どもに対して寄り添い、少しでも楽しく学校生活を送れるようにサポートします。
養護教諭はケガや病気の応急処置は行えますが、治療行為ができません。大きなけがや重病の場合には、病院に連れて行くことになります。最近では、ケガや病気の手当などについてより医療の専門性をもち、的確な判断力が期待できる、看護師の資格を持つ養護教諭が求められています。
養護教諭の就職先は、中学校・高校・特別支援学校など基本的に学校となります。大きい学校だと、養護教諭が2名在籍している場合がありますが、ほとんどの学校は1名のみ雇用。少子化が進んでいることから、学校の廃校・統合により採用数の減少が予想されます。
養護教諭は、病気やケガに一人で対応し、事務処理なども行う必要があるため、業務量が多いといわれています。心に病を持っている子どもと接することもあるので、精神的に強い方が向いているかもしれません。
養護教諭になるにはまず、「養護教諭免許状」を取得しなければなりません。この免許状は、養護教諭育成家庭のある大学や短大で所定の科目を修了する、あるいは、大学や短大の看護学部、看護専門学校で所定の科目を履修し、保健師の免許を取得する必要があります。その後、教員採用試験を受けて、合格すれば養護教諭になれるのです。
看護師から養護教諭になる場合、文部科学大臣が認定する「指定教員養成機関」において単位を取って卒業すると、一種免許状を取得できます。その期間は半年から1年ほど。学費は、1年間で30~50万円くらいが相場です。
高校の養護教諭として働いています。健康診断の管理、応急処置のほか、生徒たちの相談に乗ることもあります。少人数の職種なのでそれなりの難しさはあるものの、辛そうに保健室に来た生徒が笑顔になって教室に戻っていくのを見ると、やりがいを感じます。
※参照元:関西女子短期大学公式HP(https://www.kwc.ac.jp/nyushi/news/t18168.html)
卒業式の日に、「先生がいたから学校に来ることができた」という手紙をもらえてとても嬉しかったです。子供たちの成長を毎日見守ることができる、素敵な仕事だと思います。これからも勉強を続けて、頼ってもらえる養護教諭になりたいです。
※参照元:スタディサプリ進路(https://shingakunet.com/gakko/SC000426/senpaiShigoto/9001321165/)
保健室でけがの手当てをした子が、下校前に「もう痛くない。大丈夫」と言ってもらえたときなど、子どもの役に立てた時にやりがいを感じます。「この笑顔のために仕事をしているんだ。もっとがんばろう」と思えるんです。
※参照元:スタディサプリ進路(https://shingakunet.com/gakko/SC000208/senpaiShigoto/9001374809/)
試験内容
(※自治体によって試験内容が異なります)
文部科学省にて、教員採用試験の取りまとめを行っています。
看護師の経験を活かせるそのほかのお仕事は…