看護師から介護福祉士への転職を考えている方へ向け、介護福祉士の仕事や資格取得についてまとめています。体力的負担が大きい仕事にもかかわらず、給料の低さが嘆かれる介護福祉士。実際に働いている方は、介護福祉士のどのようなところに魅力を感じているのでしょうか。
介護福祉士は、介護資格の中でただひとつの国家資格。仕事内容は、ベッドからの起き上がりや立ち上がり、歩行の補助、寝ている姿勢の変換など身体の介護、食事の用意や洗濯、入浴支援、買い物代行など生活の援助にとどまらず、介護計画を作成や介護プランの説明、利用者やその家族の相談を引き受けるなど様々です。
介護福祉士は仕事内容こそヘルパーと大きな違いがないものの、国家資格と実務経験を有する点でヘルパーよりも知識や技術があるとみなされます。介護の現場では、職場のチームリーダーとして、介護スタッフのタスク管理や指導を行います。介護福祉士の方が、正社員として働ける場が多いようです。
介護福祉士が活躍できる場として、入居型の介護施設のほか、介護サービス事業所(訪問介護、デイサービスなど)、障害者向けの施設などがあります。介護の現場以外では、介護福祉士養成の職員や、初任者研修・実務者研修・介護福祉試験対策講座の講師などの仕事も。教師や講師になるには、それぞれ3年~5年の実務経験が必要です。
施設や事務所で働く以外に、公立の福祉施設で公務員として働くこともできます。現場だけではなく、介護の知識や技術を伝える教員としても活躍できるでしょう。実生活でも活かせるスキルなので、技術を身に着けて損はない仕事です。
体力的負担が大きいことが、やはり気になるポイントです。若いうちは平気でも、50代、60代と続けるのは厳しいかもしれません。給料が見合っていないケースが多々あるため、労働条件の改善が期待されています。
高校卒業後、介護福祉士養成施設に2年以上通い、筆記試験を受けて合格するか、従業期間3年(1,095日)以上で従事日数が540日以上あれば、450時間の実務者研修を受けた後、介護福祉士国家試験の受験資格を得ることができます。
介護福祉士養成施設に通う場合、2年間で200万程度の学費が必要。働きながら資格取得を目指す場合、実務者研修にかかる費用は7~16万円と、保有している資格によって費用が変わってきます。
地道な活動の積み重ねですが、利用者やその家族が喜んでくれたり、前向きにがんばってくれていると、とてもうれしいです。さまざまな職種と連携して利用者をサポートしていくため、専門職としての達成感を味わうことができます。
「本当にありがとう」といわれたときに、自分はこの言葉をもらうためにこの仕事を選んだのだと思います。前職よりも収入は落ちましたが、「お金ではない」と心から思えますし、人生の先輩のお世話をさせていただくことで満足です。
重労働ではありますが、利用者の方から「ありがとう」という言葉をもらえたり、ご家族に「この施設の方々のおかげで利用者が元気でいられます」と言ってもらえると、介護福祉士になってよかったと思います。
※体験談の参照元:スタンバイ(https://jp.stanby.com/contents/detail/kaigofukushi/enquete)
社会福祉振興・試験センターは、民間社会福祉事業の推進を目的に設立しました。介護福祉士国家試験の実施や、資格の登録業務を行っています。
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